ひとりごと4
母の通夜の日、妹に勝手にしなさいと伝えた。お布施の額も、葬儀の時間も、遺影の写真も、料理の種類も、すべて、彼女の希望通りにして、私がなにか言うと、機嫌を損ねる。でも準備のために動くのは、喪主であり、この場所にいる私の仕事らしい。ここ数年、顔も見せなかったのに、仕切りたいのか私にもあれこれと指示してくる。母との関係を、母年輩の知人たちからあれこれ言われているのも、かなりのストレスなのかもしれない。自分はきちんとやってると見せたいのかもしれない。あるいは、彼女なりの母への思いなのかは知らないけど。自分は母から好かれてないと、50も過ぎてから、はるか昔、子供の頃のエピソードを取り上げては、80半ばの母を責めていた様子を思い出す。そして、だから顔を見せないほうがとのたまわった。どこまでも、自分の気持だけで。葬儀の...ひとりごと4
2024/05/16 22:55